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  • 診療テクニック

2022/03/05

何はなくとも浸潤麻酔の腕を磨け!②

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電動麻酔器を使った治療方法



患者の不快感を軽減させるため、急速に広まりつつある「電動麻酔器」。

今回は、この電動麻酔器を使った治療の方法を紹介します。



 

麻酔時に準備する物

まず、用意するものは以下の3つ。

1.電動麻酔器
 ⇒例:日本歯科薬品製 アネジェクトⅡ
2.麻酔針 30G(ゲージ)・ショート
3.麻酔薬
 ⇒2%リドカイン8万分の1 アドレナリン含有 歯科用キシロカインⓇカートリッジ
  または、
  3%プロピトカイン0.03U/ml フェリプレシン含有 歯科用シタネスト‐オクタプレシン®カートリッジ



 

麻酔使用時の手順

①針を曲げる
②電動麻酔器を握る
③固定をとる(口唇の圧排)
④直視する
⑤第1刺入点に刺入する(粘膜麻酔)
⑥浸透させる(揉む、広げる)
⑦第2刺入点に刺入する(傍骨膜麻酔)
⑧第3刺入点に刺入する(歯根膜麻酔)

具体的に解説していきますね。

①針を曲げる
直線状の針はそのまま使用すると、手の固定点が取りにくいため危険です。
あらかじめ、刺入と固定がしやすい角度に曲げておきましょう。
ただし、針の先端は滅菌状態を保つことと、針刺し事故防止のため針の根本が中央部までしか触れないように注意します。

②電動麻酔器を握る
握って確実に固定します。
握るタイプの電動麻酔器は重心の位置で握るため軽く持つことができ、刺入時の感触を手で感じることができます。

③固定を取る(口唇の圧排)
患者の頭がヘッドレストに確実に固定できているか確認します。
左手は頬骨や下顎骨を固定し左指で口唇を圧排、さらに、左手指先は歯槽粘膜に触れて粘膜を圧迫します。

④直視する
固定をとった状態で刺入点は直視出来ているはず。
左手指先で圧迫した貧血帯は、刺入の感覚を一時的に麻痺させることが出来ます。

⑤第1刺入点に刺入する(粘膜麻酔)
第1刺入点は、歯肉頬移行部よりも5mm前後離れた頬粘膜。
歯槽骨にあてる必要はありません。
LOWモードでゆっくりと注入し、粘膜の盛り上がりを観察します。
多くの場合、アドレナリンにより粘膜が白くなりますが、これは麻酔薬が滞留している目安になります。

⑥浸透させる(揉む、広げる)
第1刺入点での注入が終わったら、一度機械を安全な場所に置き、盛り上がった粘膜を指でよく揉み、麻酔薬を周囲の組織へよく浸透させます。

⑦第2刺入点に刺入する(傍骨膜麻酔)
第2刺入点は、頬側歯肉縁を結ぶラインと歯の接触点を通る矢状面の交点となる歯槽粘膜。
刺入点より数ミリ根尖側にある歯槽骨頂に向けて、やや下向きに刺入します。
針の開口方向に注意しましょう。
※第2刺入点以降は、ポケットやほかの刺入点から薬液が漏れることがあるので、喉や舌に麻酔薬が触れないように吸引します。

⑧第3刺入点に刺入する(歯根膜麻酔)
第3刺入点は、コンタクト直下の歯根膜を狙います。
針の向きをしならせて湾曲を強めに調整し、歯根に沿って歯周ポケットに刺入します。
歯根粘膜に入ると抵抗があるので、針の中央部を指でガイドして針を進めます。
刺入順序は、近心→遠心→その他、で行います。



 

文字だけで伝えるのはなかなか難しいのですが、イメージ出来ましたでしょうか?

写真や図解付きで見たい、という方は、
「生活歯を残せる時代の5つのスキル」
鈴木彰著 クインテッセンス出版株式会社
を参照してください。

使う器具から針の角度まで写真付きで解説されています。



 

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