今回のブログでは、神奈川県海老名市にある「ベル歯科医院」院長鈴木彰氏が、2024年1月にカンボジアの歯科大学でセミナーを終え、翌日郊外に視察へ行った際のカンボジアもローカル歯科事情を紹介します。
関連記事:「【海外歯科リアルレポート】カンボジアの歯科事情編」
それでは沢山の写真をもとにQ&A形式でご紹介してまいります。
プノンペン(カンボジア首都)から車で一時間の郊外
Q:日本では見られない風景ですが、ヤシの実ですね?
飲むのでしょうか?
A:そうです。
ここでヤシの実を収穫し、プノンペンへ運んで収入を得ています。
一部は街道沿いの直売店で売っています。プノンペンに比べて価格は半分くらいだそうです。
Q:こちらもまた、奇抜ですが路上販売ですか?
カンボジアの一般の方は、普段こういうものを召し上がっているんですね~。
A:こちらも街道沿いの直売店です。アヒルを飼育し、丸焼きにして売っています。
近隣の町へは、アヒルを生きたまま出荷しているようです。
Q:懐かしい感じがする街並みですが、こちらはどこでしょう?
A:プノンペンから車で3時間くらいの地方都市です。
Q:街並みとかわって歯科医院の中ですが、先ほどの街の中に突如このように整った歯科医院があるのですね?
A:プノンペンの歯科大学を卒業し、数年前に故郷に帰って、歯科医院を開業したそうです。
インプラント治療にも対応できるような設備を充実させたと伺いました。
Q:歯列模型がたくさんありますが、やはり欠損補綴がメインなのでしょうか?
A:欠損の需要が多く、一部はインプラントで補綴しています。
ただ、歯科治療を受けられるのは所得の高い層に限られるようで、
日本のような保険制度はありません。
Q:院内から出てきましたね。のどかな道を歩いて、これからどこに向かわれるのでしょうか?
A:この町の郊外に、川沿いの景勝地があるそうで、招待していただきました。
Q:果物の王様「ドリアン」ですね。
独特な強いにおいがありますが、鈴木先生は挑戦されたのでしょうか?
A:独特の匂いを発していました。私は眺めただけです。
Q:こちらは郊外のお食事所ですか?
A:道路沿いには店の入り口とこの調理場があり、そこから斜面を下って行くと川沿いに客席があります。
川沿いの客席は、屋根付きの開放家屋になっており、各区画にはハンモックがあり、自由に使うことができます。
東屋のような、涼をとれそうなところでくつろいでいらっしゃいますね。
近くに川があって、暑いときは川遊びもできそうです。
Q:先ほどの厨房のようなところから届いたのでしょうか?
カンボジアらしいメニューで美味しそうですね!ボリュームがすごいです!!
お味の方はいかがでしたか?やはりスパイシーなのでしょうか?
A:カンボジアは隣国のタイに比べると辛さはまろやかで、日本人には合う味付けでした。
Q:おや?これは何でしょうか?ネギを束にして焼いたように見えます!!
A:笹の皮で包んだ焼きせんべいのようなものです。
原料は米とゴマで甘みをつけたお菓子です。
Q:休憩と腹ごしらえを終えられて向かった先は、市場のような場所ですが、地域の方々御用達の場所でしょうか?
A:町の中心部にあるマーケットです。
そんな中にふと現れた歯科医院ですね。
地域に密着して、歯科診療がいきわったっていることを感じます。
A:ユニット一台の小規模な歯科医院もあります。
カンボジアで歯科大学が充実してきたのはここ10年くらいで、それ以前は大学教育を受けずに歯科医に準じた仕事をすることが認められていたようです。
その場合は、ユニットは1台だけの医院しか開設できないとの規制があるそうです。
南国らしく、ドラゴンフルーツが山になっていますね!!ドラゴンフルーツが大好きな私には夢の国です!
A:近くの農園で収穫し、このマーケットへ持ち寄って販売しているのでしょう。
地産地消ですね。
カンボジアでは、まだ道路が整備途上であり、遠くの都市へ流通することは一般的ではないのでしょう。
魚介類、野菜、調味料と・・・市場のような写真が続きますが、非常に活気がありますね。
Q:そんな折に、歯科医院の看板が目に入りますが、こちらは地元の患者さんが治療にいらっしゃるのでしょうか?
A:このような小規模な歯科医院は、最初に視察した医院に比べると庶民的なつくりで、治療費も低額と思われます。
Q:今回は、カンボジアでのセミナー参加の際に訪れた首都プノンペンから離れ、カンボジアで一番多いだろう生活層の街並みと、歯科医院巡りをされました。
カンボジアで「最先端の歯科医療」と「求められている治療」と、様々目にされてきていると思いますが、
一番歯科治療を必要とされている生活層への所感を伺えたらと思います。
A:カンボジアは日本に比べると未発展の国という印象をもっている日本人は多いでしょう。
確かにその通りですが、私が初めて訪問した2015年と比較すると急速に近代化しています。
日本の昭和20年代から40年代の高度成長期に似ています。生活水準の向上が実感でき、人々は豊かさを掴み始めています。
歯科医療も大学教育を受けた歯科医師が増え始めています。
変化のスピードは日本の高度成長期の2~3倍くらいの速さで、
10年後には、このような景色と生活は見られなくなっているかもしれません。
この他にも、海外の歯科事情について知りたい方は
こちらもご覧ください。
【海外歯科リアルレポート】驚異的な発展を遂げるタイの歯科事情
https://www.jdc-navi.com/blog/details.jsp?id=743
【海外歯科リアルレポート】写真で紹介するカンボジアの歯科事情編
https://www.jdc-navi.com/blog/details.jsp?id=783
今回は、少し旅ログのような感じになりましたがいかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
取材協力: 海老名市「ベル歯科医院」 院長 鈴木彰氏