歯科医師臨床研修先選びを進めていくうえで避けて通れないのが、研修施設とのメールのやりとり。
見学や面接の日程調整・直前の日程変更、選考結果の連絡に対する返信や内定への承諾・保留の返信など、様々なシーンでメールが必要になります。
送るタイミングや言い回しにおいて、「採用担当者にどう思われるだろうか」と、不安に感じる人も多いのではないでしょうか?
そこで、研修施設とのメール連絡で押さえておくべき「基本マナー」をまとめました。
一部、例文も交えてご紹介しているので、本記事を参考に少しでも不安を解消し、研修先探しをスムーズに進めましょう!
【歯科学生は必見】メールの基本マナー3選
研修施設側の採用担当者と初めての接点となるのがメールのやりとりでしょう。
あなた自身の印象を左右するといっても過言ではありません。
では、実際どのようなことに気を付けて連絡すればいいのでしょうか?
知っていないとまずい「メールの基本マナー3選」を確認していきましょう。
基本マナー① 【理想は24時間以内】メールの返事はできるだけ早く
早い返信にマイナスな印象を持つ人はいません。
もし、日程調整などが必要ですぐに返信出来ない場合や返答に悩む場合は、「ご連絡ありがとうございます。●日までにはご返信します」といった、「期日を含んだ返信」を素早く出すことが理想です。
基本マナー② 件名は「用件・(立場)名前・Re残し」
メールを受信して、最初に目に留まるのが件名。いわばそのメールにとっての顔です。
メールの件名(メールのタイトル)に「用件・名前」が書かれていると、「何のための連絡」、「誰から」という点が把握しやすく好印象です。
メールの件名例)
見学日のお伺い/●●大学 田中
面接希望/●●大学 田中
件名はわかりやすさが一番ですので、「はじめてメールします」や「お返事ありがとうございます」など、あいさつやお礼は入れません。用件が分かりづらくなります。
また、先方からのメールに返信する際の「Re」は残すべきか?と迷っている学生が多いですが、下記の理由から、「Reを付けたまま」が正解です。
・何の用件への返信か、一目で分かるため
・内容を遡る手間を省く、明確にするため
・件名を変えてしまうと過去の履歴を遡りづらくなるため
また、返信メールを作成する際、受信したメールの文面が引用されますが、その引用された内容は消さず、そのままの状態で返信しましょう。
これまでのやりとりの内容をお互いに一目で確認するのに役立ちますし、研修先の医療機関は、多忙な業務の時間の中で対応してくれていますので、これまでのやりとりの内容をわざわざ遡る手間を省くという配慮になります。
基本マナー③ 本文は「宛先・あいさつ・内容・締め・署名」
メール本文の基本的な構成は、
・宛先
・あいさつ
・内容
・締め
・署名
を意識して書きましょう。
・宛先
「医療社団法人」などの法人格は略さず企業の正式名称で記載し、部署名・担当者の氏名を続けます。
部署名や担当者名が分からない場合は、「採用ご担当者様」とします。
・あいさつ
書き出しは「お世話になっております」が基本ですが、初回のみ「お世話になります」とします。
その後、自身の立場と名前を名乗りましょう。
あいさつの例)
D-REISを見て連絡いたしました●●大学の●●(氏名)です。
歯科医師臨床研修採用に応募しております●●大学の●●(氏名)です。
●日に面接して頂きました●●大学卒の●●(氏名)です。
・内容
改行や段落分けをうまく利用し、見やすさ・分かりやすさ・謙虚な言い回しを心掛けましょう。
・締め
「ご多用の折恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます」など、相手が忙しい中メールを読んでくれたことへの感謝が伝わる言葉と共に締めると好印象です。
・署名
名前・住所・電話番号・メールアドレスを記載します。
本文との区切りを分かりやすくするために、「-」「=」などの記号を使い、シンプルな線を入れると良いでしょう。
【メールの例文】他大学への病院見学
これまでの内容を踏まえて、他大学への病院見学を希望する際のメールの例文です。
こちらを参考に研修先となる施設宛のメールを書いてみてください。
↓↓↓
【件名】研修施設見学希望のお伺い/●●大学6年 ●●(氏名)
医療社団法人◯◯
人事部 ▲▲様
お世話になります。
突然のメール失礼致します。
●●年度の歯科医師臨床研修施設先を探しております、
●●大学6年(苗字 名前)と申します。
この度、是非●●様へ見学させていただきたく、連絡致しました。
本年は見学を行っていますでしょうか?
また、見学可能であれば、
どのように申し込みをしたら良いか、ご教授頂けましたら幸いです。
・(何故、他大学の研修に関心を持ったか)
・(母校の研修と比較した場合の魅力、期待すること)
・(他大学研修で特に見学したいこと)
・(他大学研修で特に知りたいこと)
と思っています。
お忙しい中恐れ入りますが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
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氏名
〒000‐0000
□□県□□市□□0‐0‐0(自宅住所)
電話:000-0000-0000
メールアドレス:0000000@×××××.ne.jp
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【番外編】言葉の言い回し・使い方
言葉の言い回しは一つではありません。
上記はの例文はあくまでも一例なので、自分の表現をしても大丈夫です。
ただその際は、相手に不快な思いをさせないように気を付けましょう。
また、ワンパターンな言い回しでは、「自分らしさが出ない」「他と差がつけられない」などの思いがある方は、以下を参考にしてみてください。
【言い回し方】
・「お世話になります」は初回のみの常套句
これまで面識がなく、今後お世話になるだろう相手へ対する言い回しです。
「お世話様です」は目上の人から目下への言葉なので使用しません。
何度かやり取りする場合、毎回これでは印象が薄いと感じられることもあるので、
→ご連絡をありがとうございます
→早急にご対応をありがとうございます
→○○の件、ご対応をありがとうございます
などと言い換えてみるのもよいでしょう。
ほかにも、
「ご多用の折」
→お忙しいところ
→ご多忙のところ
「恐れ入りますが」
→恐縮ですが
→申し訳ありませんが
「何卒」
→どうぞ
→くれぐれも
など、この他にもたくさんの言い回し方はあります。
相手に失礼のないように、そして自分らしさを表現できる言葉選びがポイントです。
施設見学へのメールのポイントまとめ
見学に対応する施設側は、通常業務と並行して”人”と”時間”を割いているので、目的の曖昧な見学は歓迎されません。
また、熱意のない見学者も、最初のアポイントの段階で見抜かれます。
強くアピールする必要はありませんが、自分の意志や熱意を伝える大切な場面であることを頭に入れて、本記事のメールの基本を参考にやり取りをしてみてください。
また、本記事で紹介しきれなかった「間違ったメール文章の正し方」は、こちらの記事(「【文例集プレゼント中】やってはいけない!歯学部あるある間違いメールの正し方)で紹介していますので、ぜひご覧ください。