あなたは研修施設へのメール文章に自信がありますか?
メールは今や欠かすことのできないコミュニケーションツールの一つとなりました。
しかし、メールは公私問わず気軽に使えるツールなだけに、誤解を与えかねない文章表現をしてしまいがちです。
特に、ビジネスシーンにおけるメールのマナー違反は、その後の関係性に大きく影響する可能性があります。
今回は、どのようなメール文章がダメなのか、具体的な例を紹介します。
例に挙げたメールの問題点を一緒に考えていきましょう!
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ぜひ、最後までお読みください。
※一般的なメールの書き方は、【例文あり】歯科医師臨床研修施設への正しいメールの書き方5箇条も参考にご覧ください。
①あなた、私の何なのよメール
さて、まず始めにこちらのメール。
どこが問題点かわかりますか?
文章の「全て」が問題ではないかと思われた方。
正解です。
では、そのダメな理由を一つずつ挙げていきましょう。
①送り手が何者かわからない
②誰に宛てているメールかわからない
③件名が曖昧である
④内容が不鮮明、何が言いたいのかわからない(言葉が足りない)
⑤受け手に何をしてほしいのかわからない
⑥文章が読みづらく、幼い印象を受ける
⑦文章を改行していない
の5点です。
まず、冒頭の挨拶ですが、
どなたでしょうか…?
昨今の日本でこのような挨拶をする人がいるかは疑問ですが、挨拶は「こんにちは」が無難です。
また、顔文字・絵文字は使わないのがマナーです。
どれだけ他の文章がきちんと書かれていても、最後の締めくくりに、
「よろしくお願いします(^^)/」
とあるだけでも、印象がガラリと変わってしまいます。
信頼関係が築けた相手には臨機応変に対応しても良いですが、自分の中での基準が曖昧になってしまいます。
今回のような施設や目上の人に送るメールは、「相手からどれだけ砕けたメールが送られてきても、こちらは文章を崩さない」というスタンスを取るほうが、無難かもしれません。
《メール文章のワンポイント》
相手にとって見やすいメールを送りましょう。
企業や施設はメールをスマートフォンからでなくパソコンで見ていることがほとんどです。
全角で約20文字から30文字ほどを目安に考えておきましょう。
②つまり何が言いたいんじゃメール
次は、難易度を少し上げてこちらのメールです。
お、ちょっと良いのではないでしょうか…?
一般的なメールの書き方を記載した「【例文あり】研修施設への正しいメールの書き方5箇条」でも紹介したように、
(1)宛先
(2)挨拶
(3)内容
(4)締め
は、しっかりと記載されていますが、さて、どこが問題でしょうか?
正解は、
①件名が曖昧である
②内容が不鮮明、何が言いたいのかわからない(言葉が足りない)
③受け手に何をしてほしいのかわからない
の3点です。
特に、
何でしょう…
何かの裏取引でもしているのでしょうか…?
ここまでではなくとも、このように内容が「あの」、「この」と抽象的なメールは受け手側の施設からすると、
『メールの内容を確認するメール』
を送らなくてはならず、やり取りの回数が2回、3回と増えていきます。
つまり、このメールの
「例の件ですが、その後どうでしょうか?」を
↓
「施設見学に伺いたい件で〇月〇日に連絡していましたが、その後何か変更などはありましたか?」というように、
『一度読んだだけで内容がわかる』
文章を意識して作成しましょう。
《メール文章のワンポイント》
本文と同様に「件名」も重要です。
施設には毎日大量のメールが届きます。
「ありがとうございました」
「例の件について」
「お考えをお聞かせください」
上記のような、内容が推測できない件名を付けるのは避けましょう。
本文に何が書かれているのか簡潔にわかるような件名でないと、受け手はメールの重要度がすぐに判断できませんし、後から検索することも難しくなります。
(例)「5/5 施設見学について」
「国試合格のご報告」
というように、具体的かつ簡潔な件名にしましょう。
③殿様に送るメール…?
続いては、難易度をさらに上げてこちらのメールです。
おお!一般的なメールの書き方(「【例文あり】研修施設への正しいメールの書き方5箇条」)のポイントを全て押さえられていますね!
では、このメールの問題点はどこでしょうか?
もう答えを言ってしまいましょう。
強そう…!
宛名書きが混乱していますね。長いですからね。
宛名書きは以下の4点に注意しましょう。
①建物や所属部(課)には敬称を付けない
②敬称の「様・先生・宛・御中」は同時に使用しない
③「院長・教授」は役職であるため、名前の後ろに付けない
④歯科医師や教授の場合は「様」ではなく「先生」を付ける
では、一つひとつ解説していきます。
①建物や部、課には敬称を付けない
敬称というのは、「人名に添えて敬意を表す言い方」です。
そのため、建物や所属部(課)には「様」を付けません。
②敬称の「様・先生・宛・御中」は同時に使用しない
敬称は言葉を変えているだけで意味は同じのため、重複すると「〇〇様様様」という解釈に捉えられて
しまいます。
付けるのは1つにしましょう。
③「院長・教授」は役職であるため、氏名の後ろに付けない
「院長・教授」は一般企業で言う所の「社長・部長・課長」です。
例えば、「〇〇会社 開発部 部長 ○○(氏名)」と同じように「〇〇大学 歯科口腔外科 教授 ○○(氏名)」と
しましょう。
④歯科医師や教授の場合は「様」ではなく「先生」を付ける
一般的に「様」より「先生」の方が敬称の位は高いと言われています。
先生という立場の方には、「先生」を付けることを忘れずに行いましょう。
つまり、今回のメールの場合は、
「○○大学 歯科口腔外科 採用担当 教授 ○○先生」
「〇〇医院 採用担当課 採用担当 ○○様」
といった文言の並び、敬称の使い方が正解です。
《メール文章のワンポイント》
メールの送り先である相手の氏名(今回でいう採用担当者)を知らない場合は、「御中」を使用します。
御中とは、「組織の中の誰か(不特定多数)」という意味です。
個人の氏名がわかればその方が丁寧ですが、わからない場合は、その組織の中の誰かに送るという意味で、「御中」を使用しましょう。
また、御中の代わりに「担当者様」も有効です。
(例)○○医院 採用担当課 採用ご担当者様
○○医院 採用担当課 御中
【これが正解】メールの参考例
以上に挙げた問題点を全てクリアしたメール文章の例がこちらです。
ぜひ、参考にしてくださいね。
以上、いくつか例を挙げながら説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
ご自身が今まで送ったメールを振り返り、当てはまる箇所はありましたか?
今からでも、ポイントを押さえるだけで、社会人になった後も通用するメール文章が作成できるようになるので、安心してくださいね。
冒頭でもお伝えしましたが、ビジネスシーンにおけるメールのマナーは超重要事項です。
相手に好印象を与えられるような文章作りを意識していきましょう★
※一般的なメールマナーに関しては、「【例文あり】研修施設への正しいメールの書き方5箇条」の記事もご覧ください。