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  • 研修・就職
  • 公開:2023/11/20
  • 更新:2023/11/20

【歯科医師臨床研修の実態レポート】研修途中で研修施設の変更はできる?

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無事にマッチングした研修施設に期待と不安を持ち、臨んでいる歯学部学生の皆さん。期待はあっても不安は少しでも解消しておきたいものですね。
歯科研修が始まってから、自分が思い描いていた施設や内容ではなかった場合、方向転換をする可能性もあります。

本記事では、実際にあった歯科研修先を研修途中で変更・中断した事例をご紹介していきます。

不安の最大要素となる「ブラック」な施設だった場合

マッチングした研修先が「ブラック」な施設だったらどうしようと思うことは誰でもあることだと思います。
そこで、そもそも「ブラック」な施設とはどういったところでしょうか。
歯科研修施設と歯科学生の双方で、求めているものが違ってくると、そのズレた部分で「ブラック」な施設と思えてしまうかもしれません。


「研修施設から自分には何が求められて、自分はそれにどこまで応えられるのか」
「自分は研修施設に何を求めて、研修施設はそれにどこまで応えてくれるのか」

ここをハッキリとさせておくことが大切でしょう。
もちろん世間一般の労働環境やルールから逸脱している研修施設の場合は問題ですが、もし自分の研修先が「ブラック」だと感じる場合は、まずはご自身が「ブラック」と感じている要素は何か、確認が必要です。

「ブラック=待遇×相性+方向性」
「研修=労働」か「研修=学び」か

このように端的に表現するとわかりやすいと思います。
当ブログの「研修先がブラックだった…」

こちらも参考にしてみてください。
https://www.jdc-navi.com/blog/details.jsp?id=303

前提として、各研修施設は研修医のやる気を削いだり、これからの希望や期待を潰すための研修をしているわけではありません。
そして逆に研修医とはいえ、もう学生ではなく社会人です。
研修施設と研修医のお互いの意見はきちんと受け止め、受け入れられるのが理想です。

しかし自分の方向性と研修施設の方向性に違いがあり、目標像の不一致に気づき、なんとかしたいともがき苦しむことがあるかもしれません。
悩んでしまい、考えの出口がみつからなくなってしまったら相談できるところが必要でしょう。
このブログの最後に、相談できる施設について載せておきますので、参考にしてください。

もし、どうしても「違う!!」と心を決めたのならば、相応の対処をとらなくてはいけません。
時間は刻々と過ぎていきます。

そんな経験をした先輩方の声を、実例をあげながら紹介していきましょう。

【研修施設での実例①】研修1週間で感じた違和感「私がやりたいことはこれじゃない!」

総合病院での臨床研修が決まったAさんは、研修開始から僅か1週間でその研修施設をやめました。
なぜこんな短時間で方向転換を決めたのでしょうか。

Aさんはもともと自分がやりたい研修については、大まかな青写真はできていたようです。
ただ、国試の勉強に没頭し、情報収集をあまりできなかったことで、このような結果になりました。

研修を途中で辞めてしまって、大丈夫なの?

と心配になる方もいるかもしれませんが、このAさんは「私がやりたいことはこれじゃない」と目指すべき姿を持っていられたからこそ、1週間という短い期間での方向転換でも、ネガティブではなく、むしろポジティブにとらえることができます。

正しく段階を踏めば一般の研修医とはスタート時期は違ってきますが、キチンと1年間の研修を経るべく、新たな歯科医院で研修が可能です。実際にAさんは新たな研修施設での研修中です。
このように早い段階で気づき行動に移すことで、研修開始時期がずれても多少の差だけで、1年間の研修を迎えることとなります。

【研修施設での実例②】研修半年を過ぎて揺らぐ心「このまま1年が経過してしまってよいのだろうか?」

    

臨床現場での診療を行う歯科医師を目指している場合、臨床研修の完了は必須です。研修は1年間です。

ただやむを得ず中断や再開する場合も、通算1年を満たせば修了と認められています。
修了時期が遅れるというデメリットはありますが修了証の効果で劣ることはありません。


また、基礎研究者として臨床につく予定がない場合は、臨床研修歴は影響を及ぼさないかもしれません。

中断した人としてレッテルを貼られるのでは?

研修施設やそこでの研修中の研修医による差別が存在するか、個別の事情はわかりませんが、指導者がそのような意識を持ってしまう場合はあるかもしれません。

しかし研修完了後、歯科医院の勤務先が臨床研修中の中断や再開の履歴に注目する可能性は少ないと考えられます。
なぜなら、研修修了証の効力に差がないからです。

また、このような選択をした旨を聞かれたとしても、ありのままのご自身の言葉で伝えられれば良いのです。悪いことをしているわけではないのですから。

研修先を変えることの難易度や変え方

   

そもそも初回のマッチングでも簡単ではないので、研修先の変更が簡単ではないことは理解しましょう。
また、中断・変更の理由がどのようなものなのかをしっかりと自身で把握し、新たな研修先になるであろう施設をマッチング時の選考以上に納得させられるものであることが重要です。

「通い始めたは良いけど、遠かったから嫌だ」
「同期に仲の悪い人がいる」

などの、子供じみた内容ではいけません。一大決心をしているのですから、きちんと自分をアピールできなくてはいけません。
これまで、神奈川県海老名市の「ベル歯科医院」に寄せられた質問や相談に、研修先変更・中断に関するものがいくつか寄せられています。

また、過去に3件の受け入れ実績もあります。さらに他の母校でも研修中断を受け入れた実績があるところも存在します。

先に登場したAさんは現に「ベル歯科医院」で研修を頑張っています。
 

一度の人生、納得のいく歯科研修先の選択を

    

たった一度の人生です。ご自身の納得がいく選択をしたいものです。
かといって一人で悩んでいても解決が遠回りになり過ぎたり、解決の糸口が掴めなかったりと、不安ばかり募ることになりかねません。

「自分の見出した答えに自信が欲しい時」
「自分がどうしたいのか判らなくなってしまった時」

どんな時でも相談できる母校の先生や、当サイトでお知らせするメール相談も、どんどん活用していきましょう。

また、これから研修を迎える歯学部学生におかれましては、研修先を見学させてもらったり、事前にご挨拶へ行き、施設の雰囲気を知ることは決して無駄ではありません。

迷いのある人や不安のある人はとにかく行動あるのみです。
もちろんその必要がない方もいるでしょう。
いろんな意味で、研修1年目を乗り越えるという意思の強い人もいます。そういった方も、どんどん道を切り開いていってもらいたいと思います。

取材協力 「ベル歯科医院」(神奈川県海老名市)

メール相談はこちらから
    ↓
「ベル歯科医院」jdcnavi@dentalsoft.jp       

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