- 歯科医師臨床研修制度早わかり
- 公開:2022/12/16
- 更新:2022/12/16
常に進化する技術~自費診療、予防歯科編~
まずは、「自費診療」について
日本では、まだまだ保険内での診療がスタンダードですが、実は、歯科診療を保険でカバーできる国は世界的にも珍しく、逆に言えば、世界の標準は「自費診療」とも言えます。
インプラントや矯正をはじめ、根管治療、クラウンブリッジ、歯冠補綴など、耐久性、審美性に優れた素材で口腔内環境を改善できる自費診療。
診療内容はどんどん進化していくので常に勉強が必要な分野であり、その努力を厭わない歯科医師でないとやっていくのは難しいかもしれません。
そして歯を長持ちさせるための「予防歯科」
まだ方法論が確立されていない分野のため、手探りでメニューを組んでいる医院も多いのが現状です。
そこで考えてほしいのは、あなた自身が行いたい予防をイメージすること。
「歯をどれくらい持たせたい?10年?それとも30年?」
「歯周病にかからないようにする?」etc.
目指すゴールを明確にすることで、結果を出すことができます。
将来のことなので予測しかできませんが、今できることとして、しっかりとしたゴールのイメージを持ちましょう。
予防診療の流れとしては、
①歯の状態を検査
②診断
③理想の口腔内状態と、現状とのギャップを埋めるための方法を考える
④治療計画を立てる
⑤予防処置・治療スタート
⑥再評価(目標別到達度のチェック)
「PMTCをする」、「フッ素を塗る」などは予防処置という手段であって、目指すゴールの形ではありません。
そこは誤解のないようにしてくださいね。
求められている歯科医師像とは?
自費診療、予防歯科ともに、技術を身に着けるなら、それを得意とする研修先を選ぶことが大切です。
技術はもちろん、自費診療と予防歯科は「費用が高い」というイメージが先行し、拒否反応を示す患者さんも…
また、長い期間が必要な予防歯科は、患者さんのモチベーションを保つ声掛けも重要です。
そういった患者さんへの説明や会話のワザも研修で見て、身に付けてくださいね。
最後に、自費診療・予防歯科に携わる際は、患者さんにとって、患者さんの未来にとって、ベストな口腔環境を提供するために尽力する歯科医師になってくださいね。