- 公開:
- 更新:
【インタビュー】症例数2,500件を経験した歯科医師研修医が語る「良い研修先の見抜き方」
山本 順登 歯科医師
症例数を基準に研修先を選んだ理由|山本順登先生インタビュー
症例数を基準に研修先を選んだ理由|山本順登先生インタビュー
初期研修の1年間で、どれだけ臨床力を伸ばせるか――その鍵を握るのが「症例数」という指標です。
どんなに教育カリキュラムや環境が整っていても、実際に患者さんを診る経験が不足していては、技術も判断力も身につきません。この記事では、症例数を軸に研修先を選び、実際に大きく成長した山本順登先生の体験をもとに、その理由を詳しく紹介します。
症例数は研修先選びの“もっとも現実的な指標”
歯学部の学生は、講義・実習・試験に追われながらも、「どこで初期臨床研修を受けるか」を決めなくてはなりません。しかし、見学に行っても以下の疑問が残るケースが多いものです:
- どれくらいの症例を経験できるのか?
- 研修医は実際どこまで治療を任されるのか?
- 1年後にどれくらい成長できるのか?
こうした疑問を“数値で比較できる唯一の指標”が「症例数」です。
症例数を重視して研修先を決めた理由|山本先生の実体験
「どこで研修するか」で、歯科医師としての最初の3年が大きく変わります。実際に6つの医院を比較し、「症例数」と「教育体制」の両面からベル歯科医院を選んだ山本先生。その判断は結果として“圧倒的な実践量”につながり、今の臨床スキルの土台をつくりました。
ベル歯科医院を選んだ3つの理由
山本先生が6つの歯科医院を見学した結果、最終的にベル歯科医院を選んだ理由は以下の3点です。
- 若手医師が多く、1年後の自分の姿を具体的にイメージできた
- 5年間の臨床研修プログラムが体系化されていた(段階的に技術を習得できる)
- 予防歯科に力を入れており、将来像に合っていた
実際に経験した症例数は2,500名超え
1年間の研修で、見学・先輩のアシスト・自分の担当治療を含め、約2,500人を診たとのこと。同級生の間でも、経験数には大きな差が出ています。
| 研修先タイプ | 年間症例数の目安(例) |
|---|---|
| 山本先生(ベル歯科医院) | 約2,500人 |
| 同級生 Aさん | 約1,000人 |
| 同級生 Bさん | 約400人 |
※症例数によって、1年後の経験値に圧倒的な差がつくことが読み取れます。
症例数で研修先を選ぶとはどういうことか|本質的な意味
症例数は、1年後にどこまで力がつくかを左右する数字です。数が多いほど、経験の幅・判断力・臨床感覚が早く鍛えられ、歯科医師としての基礎体力が早期に身につきます。
症例数は“練習量の差”ではなく“成長速度の差”
症例数が多い環境では、以下のような基礎力が圧倒的なスピードで身につきます。
- 診療の流れが身体に染み込む(オペレーション能力の向上)
- トラブルのバリエーションを早期に経験できる
- 診断の精度が上がる
- コミュニケーション能力が自然と鍛えられる
- 将来の開業・勤務で“即戦力”として働ける
症例数の多い研修先=研修医に任せる文化がある
症例数が多い医院には、共通した特徴があります。
- 研修医でも段階的に症例を任せてくれる
- 初診・検診・メインテナンス・CR・根治など、基礎の「反復回数」が多い
- 先輩ドクターの症例を見学できるポジションが多い
ポイント:若手が成長しやすい医院は、例外なく「教育体制」と「症例供給」がセットになっています。
初期研修で確認すべき“症例数チェックリスト”
見学時に最低限確認したい、症例数に直結する情報を引き出すためのチェックリストです。
見学時に必ず確認したい項目
- 研修医は年間何人を担当しているか
- 新患の流れはどうなっているか
- CR・根治・抜歯の担当開始時期
- 執刀経験は何年目から可能か
- 1日のチェアタイム数
- 患者層(年齢・主訴)の幅広さ
※症例のボリュームは、「1日あたりのチェアタイム × 担当症例の割合」でほぼ把握できます。
Q&A|研修先選びでよくある質問
Q1. 症例数が多いほど本当に成長できますか?
A:早く臨床を覚えたい人にとって、量をこなせる環境は非常に魅力的です。ただし、一概に「数が多ければ良い」わけではなく、適切な指導体制があるかどうかもセットで考える必要があります。
Q2. 症例数だけで選ぶのは危ないですか?
A:重要ですが、教育体制や働きやすさなど、長期的な視点も大切です。以下の記事で詳しく解説しています。
【研修先の選び方】あなたはどのような歯科医師になりたいですか?
Q3. 見学時に症例数をどう聞けばいいですか?
A:単に「年間何症例ですか?」と聞くよりも、以下の聞き方がおすすめです。
- 「直近1年間で、研修医1人あたりは平均何症例ほど経験していますか?」
- 「見学させていただく診療のうち、研修医が主担当になる割合はどのくらいですか?」
Q4. 大学病院より開業医の方が症例数は多い?
大学病院:難易度の高い症例や全身管理を深く学べるが、直接担当する数は限られる傾向があります。
開業医:一般的な治療の回転が早く、研修医が実際に手を動かす症例数は多くなりやすいです。
Q5. 予防に興味がある場合、症例数は重要ですか?
A:予防こそ多くの患者様と接する経験が重要です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
【開業を考えている人、必見!】これからの日本で生き残る歯科診療の姿
まとめ|症例数は「良い研修先」を見極める最強の指標
初期研修の1年間は、歯科医師人生の基礎体力をつくる極めて重要な期間です。山本先生の体験から、症例数は成長スピードを左右する決定的な指標であることがわかりました。
- 症例数は、治療の反復量と経験の幅を決める具体的な数字
- 症例数が多い医院には、若手に任せる教育文化がある
- 見学では「自分目線」での担当数を質問することが重要
山本先生は、症例数と教育体制を重視した結果、1年間で約2,500症例を経験し、強固な基礎力を築きました。初期研修の選択は、あなたの未来に直結します。自分がどんな歯科医師になりたいかをクリアにした上で、後悔のない選択をしてください。
この記事が、研修先選びに悩む皆さんの背中をそっと押す一助になれば幸いです。




