研修先選びにおける一番の決め手とは?
選ぶ際の一番の基準にしてほしいのが、あなた自身が「どんな歯科医師になりたいか」ということです。
まずはじめに、歯科医師臨床研修施設の種類をご説明します。
歯科医師臨床研修施設のおさらい
1.大学病院
2.厚生労働省指定の病院もしくは診療所
[A]歯科大学
[B]医科大学
[C]医科病院・歯科病院
[D]歯科診療所
上記の内訳で単独型・管理型の施設が全国に約300ヶ所あります。
この他にも、協力型施設として約2000の歯科診療所が指定されています。
研修先を選ぶ基準
研修は、単独型・管理型各施設が設定しているプログラムを選んで申し込みます。
協力型研修施設を選びたい場合は、管理型研修施設を通じて応募することになります。
(※直接応募することはできません)
どんな施設の、どのプログラムを選びますか?
「通っている大学の病院なら、同級生も大勢行くから安心」
「先輩が行った病院なら良さそう」
「家賃がもったいないから、実家近くの診療所にしよう」
いろんな声が聞こえてきそうですね。
でも、「どんな歯科医師になりたいか」
改めてこの基準で考えてみてください。
・実家の歯科医院を継いで、地域のニーズに応える
・予防歯科に力をいれて、治療のいらない口腔環境づくりをしたい
・口腔外科医として、大きな病院に勤務したい
など専門性を磨くのもいいでしょう。
・高齢者の健康維持に貢献したい
・小児を対象にした歯科医になりたい
という希望もいいでしょう。
あなた自身が、どんな歯科医を目指すかを考えて、
・その夢を叶えるための経験が積める施設
・その分野を得意としている施設
・その技術を教えてくれる指導者がいる施設
を選ぶことが大切です。
A大学病院がいいな
→じゃあ、A大学病院のどのプログラムにしようかな?
という選び方ではなく、例えば、
予防歯科をやりたい
→予防歯科に力を入れている大学病院・病院・診療所は?
→指導してくれる担当者は誰?
→その中のどのプログラムがベストなの?
この順番で選んでほしいのです。
どんな歯科医師になりたいですか?
単に、卒業して、義務だからと1年間を過ごすのではなく、その時期しかできない、凝縮された濃い時間を過ごしもらいたいです。
社会人1年生ともいえるこの時期は、たくさんの質問がしやすく、先輩のワザを間近で見られる貴重な時間です。
(そういったチャンスは年齢とともに減っていきますからね!)
「曇りなき眼(まなこ)で見定め、決める」ことが大切です。
↑某アニメの名ゼリフを借りました( *´艸`)
次回は、大学病院、病院、診療所といった各研修施設の特徴について触れていきたいと思います。